【初心者向け】家庭菜園の計画の立て方|家庭菜園を始める前に準備するもの

家庭菜園

栽培スケジュール、菜園レイアウト…楽しく野菜作りをするうえでやりたい計画の立て方を説明してきましたが、今回は第三弾として必要な資材の準備について紹介いたします。さあ、野菜作りを始めるぞと苗を片手に菜園に来ても、『ん?あれがない!』、『あ!○○買うの忘れていた。』なんてことは多々あります。ある程度の準備が大切ですね。野菜作り初心者が好スタートを切るために準備しておきたいことを道具・資材を中心に紹介します。

・苗の植え付け前の流れは『土起こし・畝づくり→土の調整→土の保温』
・これらの作業で準備するもの
  土起こし・畝づくり:スコップ、鍬、レイキ(あると良い)
  土の調整:苦土石灰、堆肥(牛ふんがおススメ)、元肥(粉状のN:P:K=6:6:6 or 8:8:8)
  土の保温:マルチ(黒)、ビニール資材(中級者向け)

今回は個人で家庭菜園を始める人の野菜作りの準備をご紹介しますが、もっと手軽に野菜作りの体験から入りたい人には、農具・種苗・肥料・水道が完備されており、農園アドバイザーのサポートが受けられる『シェア畑』というサービスがありますよ!手ぶらで始めたい方は、こうしたサービスを検討してみるのもよいでしょう。首都圏を中心に約70農園を展開しているシェア畑の詳細はこちら。(※この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。)

菜園で最初にやることは野菜を植えるための土づくり。かたい地面にそのまま苗を植え付けても植物が厳しい環境に定着するのは難しいでしょう。栄養豊富で野菜に嬉しいフカフカの土を作るためには土起こし・畝(うね)作りがとても重要。『耕す』ために絶対に必要なアイテムを紹介します!

スコップ:かたい土を掘り起こすならコレ!万能な農機具!

使い方はいまさら紹介するまでもないでしょう!菜園の必需品であるスコップ。先端を土にさして柄を押し下げて掘り起こすだけ!

しかし、スコップにも種類があります。先が尖った剣スコと、先が平らな角スコです。

家庭菜園の土起こしのために選ぶべきは断然剣スコ。先が平らな角スコは表面の小石などを取り除くには適していますが、土に深く入らないため、耕すという点においては剣スコが便利です。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

雑草処理や根が深い野菜の収穫にも役立ちます!野菜作りにおいては、まさに“スマホ級”の必須アイテム。手放せなくなること間違いなしです!

鍬(くわ):野菜を植え付ける畝(うね)を作るのに最適

鍬についてもわかりますよね。土に振り下ろしてかき上げるあの農機具です。すでに土が柔らかい菜園ではスコップで起こさずとも直接畝を作ることができます。

土を盛ったり、ならしたりと、スコップよりも柔軟に使えるのが鍬の強み。長くてきれいな畝を作るなら、鍬のほうが断然便利です。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

なにより、菜園で鍬を振り回している姿がいかにも家庭菜園ムードを盛り上げてくれます!初心者でも振り回すだけであなたも立派な菜園マスター!?

レイキ:起こした土をならして小石を取り除く

レイキは先がフォーク型に割れている農機具です。耕した後に出てくる小石や雑草などをかき集めることができます。

特にニンジンなどの地中に向かって根を伸ばす直根性の野菜は、伸びた先の石が邪魔をし、先が割れて形が悪くなってしまうことがあります。

そのため、レイキで小石を取り除いておけば、綺麗なニンジンや大根が作りやすくなりますよ!

栽培が始まってからも草刈り後の刈り取った草を集めることでも活用できます。

土を耕してからが本番です。土に堆肥(たいひ)や元肥(もとごえ)をすきこんで、通気性、保水性を整え、野菜が育つのに適した栄養を与えましょう。フカフカな土を作るために準備するものは、苦土石灰、堆肥、元肥になります。

苦土石灰:土のpH(酸性・アルカリ性)を整える基本アイテム

苦土石灰(くどせっかい)は、土のpH(ピーエイチ:酸性・アルカリ性)を調整するために使う資材で、マグネシウム(苦土)と炭酸カルシウム(石灰)が含まれた粒状のものです。

雨の多い日本では土が酸性に傾きがちなので、アルカリ性の苦土石灰を使って中和し、野菜が育ちやすい環境を整えます。

野菜の種類によって好むpHが違うため、加減しながら土にすき込むのがポイント。
初心者のうちは「だいたいこのくらいかな?」くらいの感覚でOKです。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

そのうち家庭菜園にハマってきたら、ホームセンターで売っている酸度計を手に取っているかもしれませんね。

堆肥:土の保水力を高める

堆肥には鶏ふん、豚ふん、牛ふんを由来とした資材で土と同じ見た目で次のような効果があります。

①土の通気性と保水性の向上、②微生物による悪性物質の分解、③肥料としての役割

鶏ふん堆肥、豚ふん堆肥は肥料成分が多いのが特徴。やせた土地に栄養を与えつつ土を改善したいのであればこちらが効果的!

一方、わたしが使っているのは牛ふん堆肥。肥料成分はすくないものの、牛が食べる干し草が多く含まれ、繊維質が多く、通気性、保水性に優れ、ゆるく長く効きます。堆肥をすきこむことで空気や水分を含んだフカフカな土ができます。

元肥(もとごえ):野菜のための栄養素を加える

野菜の三大栄養素といえば、窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)
この3つをバランスよく配合した肥料が「元肥(もとごえ)」として使われます。

苗の根が直接肥料に触れると傷んでしまうため、畝づくりの段階で、根が届かないくらい深い場所にすき込むのがポイントです。

肥料には「粉状」と「粒状」がありますが、土づくり段階では粉状タイプが土になじみやすくておすすめ。
粒状は栽培中の「追肥(ついひ)」――つまり、追加で栄養を与える場面で使うことが多いです。

ちなみに、それぞれの栄養素の役割は以下のとおり:

窒素(N):茎や葉の生育を促す『葉肥え』

リン酸(P):花や果実の実りをサポートする「実肥え」。根の初期成長にも関わります

カリウム(K):根を強くし、病気や乾燥にも強い体をつくる「根肥え」

とはいえ、最初から細かく考える必要はありません!
N:P:K=6:6:6や8:8:8のようにバランスよく配合された肥料を選べば間違いなしです。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

畑を続けていくうちに、「うちの土はこういう傾向があるな」という気づきが出てくるので、自然と「栄養素に合わせた肥料選び」ができるようになりますよ!

粉状の魚紛・骨紛・油かす入りの配合肥料 N:P:K=6:6:6
粒状の化成肥料N:P:K=8:8:8

わたしの住む北海道のような寒冷地ではなかなか地面の温度が上がらず、栽培スタートに必要な地温が確保できないことがあります。

温暖な地域を原産とするミニトマトやズッキーニなどの野菜には特にこの点はケアしたいところ。

そんな、土の地温を上げるために役立つアイテムは次の通り。

マルチ:畝を覆って太陽光で地温を上げる

シート状のビニール資材です。黒・透明・白などの種類があります。

透明マルチは太陽光で雑草を焼き切る効果白マルチは夏場の過度な地温上昇を和らげる効果がありますが、菜園を始めるにあたってよく使われるのが黒マルチ。

黒マルチは太陽熱を吸収し畝の地温を上げる効果があります。また、日光を遮断するので雑草対策としても便利。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

ちょっと使い方が違いますが、野良猫が闊歩するわが家の菜園では、畝で猫が粗相をしないためにマルチで覆ってしまえば気持ちが楽になります。温まったマルチの上で暖を取っているときもあるけどね。 まあ、それは可愛いからゆるす🐈

ビニール資材:簡易的なハウスを作って保温する

こちらもシート状のビニール資材です。マルチとは異なり通気性を考慮した穴が最初から開いているものも多いです。ビニール資材と聞くと畑の大がかりなビニールハウスを想像しそうですが、畝をトンネルのように囲む程度の簡易的なビニールハウスを作ることができます。

オクラやショウガなどの温暖な地域の野菜を寒冷地で育てる場合の地温上げは黒マルチだけでは足りないことが多いです。そのため、簡易ビニールハウスで温室を作って地温を上げると初期の生育がしやすくなります。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

黒マルチ×簡易ビニールハウスで作った畝の土はホカホカ!まるで砂湯。野菜よりもわたしが入りたいくらいです(笑)。

オクラなどの背丈が大きくなる野菜は、ある程度大きくなったら手狭になります。その頃には、外気も上昇しているのではずしてOKです。

簡易ビニールハウスを作るにはビニール資材の他にも骨組み用のU字型支柱やビニールと支柱を連結するための固定具も必要になるので、すこし中級者向け。でも、そんな挑戦が簡単にできるのも家庭菜園の魅力。確実に菜園スキルがあがりますからやってみて!

苗の植え付け前の流れである『土起こし・畝づくり→土の調整→土の保温』の作業それぞれに必要なものは以下の通りです。

🧰 必要な道具・資材一覧

・土起こし・畝づくり:スコップ、鍬、レイキ(あると良い)

・土の調整:苦土石灰、堆肥(牛ふんがおススメ)、元肥(粉状のN:P:K=6:6:6 or 8:8:8)

・土の保温:マルチ(黒)、ビニール資材(中級者向け)

どんな計画でも大切なのが、まずゴールを決めること。苗を植えるというゴールを決めるとおのずと畝づくり…すなわち土の整備が必要ということに気づくはずです。

あとは、必要なものをそろえて菜園に向かうだけ!この準備で1日が終わるかもしれませんが、野菜がのびのびと育つための重要な作業です。

フカフカな土ができあがっただけでも自分の菜園にうっとりするハズ!

さて、菜園スケジュール・菜園レイアウト・家庭菜園に必要な資材の3回に分けて、初心者が家庭菜園を始めるための計画についてお話ししてきました。わからなくなったら再度見返してみてくださいね。

ヒゲハレ
ヒゲハレ

知識は揃いましたね!あとは一歩踏み出すだけですよ!あなたの家庭菜園を応援してます!

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